あの三本の通り、名前の由来を知ると歩き方が変わる
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街並み 自由が丘 読 2分

あの三本の通り、名前の由来を知ると歩き方が変わる

自由が丘の通り名って、それぞれ違う物語を持っているんです。1984年に商業者が刻んだマリ・クレール通り、1929年から続く学校への道・学園通り、木がそのまま名前になったすずかけ通り。駅南口を起点に三本を順に歩ける距離。なぜその名前なのかを知ると、歩き方が少し変わるんですよ。

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マリ・クレール通り — 1984年、商業者がフランス誌の名前を刻んだ

マリ・クレール通りの名前が生まれたのは1984年のこと。自由が丘の商店街と地元商業者がフランスの女性誌『マリ・クレール』日本版とコラボして、欧州の街並みをイメージした街路整備をしたタイミングで付いた名前なんです。

『マリ・クレール』は1937年にフランスで創刊された女性ファッション・ライフスタイル誌。フランス語で「明晰なマリー」という意味なんです。日本版の創刊が1982年。その2年後に、自由が丘の商業者たちはこの誌名を自分たちの通りに刻んだ。石畳調の歩道とフランス風の街路灯。40年以上経った今でも、当時の意気込みの形がそのまま残っている。


学園通り — 1929年から続く登下校の道

駅南口から南西方向に延びる学園通りは、自由ヶ丘学園に通じる道として古くから呼ばれてきた。学園の創設は1929年。

朝にこの通りを歩いてみたら、幅が狭くなって、住宅と小規模店舗が混ざった穏やかな気配があった。通りの突き当たりには自由ヶ丘学園高等学校の校舎が見える。1929年から続いている道。世代をまたいでここが学校に向かってきたんだ、と思うと、ちょっと不思議な気分。


すずかけ通り — 先に立っていた木が、名前になった

すずかけ通りの名前を授けたのは、人ではなく木のほう。通りの名前を人が決めたんじゃなくて、沿道に先から立っていたスズカケノキ(プラタナス)の並木が、そのまま通りの名前になった。

4月末の朝、ここを歩くと、新緑のスズカケノキが頭上で交差していて、足元に光と影の縞模様。夏は緑陰、秋は黄葉と、季節ごとに通りの表情が変わる。通り名の由来が、今もそのまま目に見える形で立っているんです。


三本歩くと、三つの時代が同時に立ってる

マリ・クレール通り、学園通り、すずかけ通り。この三本を順に歩いてみる、徒歩で巡れる距離。

主要11通りの中でも、この三本はそれぞれ違う雰囲気を持ってる。三本を続けて歩ける散歩ルートでもある。

通り名由来歩いた印象
マリ・クレール通り1984年、仏誌とのコラボで命名石畳調の歩道、フランス風街路灯、カフェ・アパレル
学園通り自由ヶ丘学園(1929年創設)への道幅が狭く、住宅と小規模店舗が混ざる穏やかな気配
すずかけ通りスズカケノキ(プラタナス)の並木頭上で交差する新緑、足元に光と影の縞模様

三本を歩く朝、同じ自由が丘に三つの時代が同時に立っていることに気づく。1929年から続く登下校の道、木が先にあった通り、商業者が1984年に刻んだ意気込み。どれも、今も歩ける距離にある。