土日だけ重ねる栗の細い線 — パリ セヴェイユ、今シーズンのモンブラン
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飲食 自由が丘 2 丁目 (パティスリー パリ セヴェイユ) 読 2分

土日だけ重ねる栗の細い線 — パリ セヴェイユ、今シーズンのモンブラン

自由が丘・パティスリー パリ セヴェイユのモンブラン。日本モンブラン協会の大坪直哉氏が 5 月 17 日、婦人公論.jp の連載でこのモンブランを「今シーズンの BEST」と評した。栗ペーストの一本一本が、軽く重なっているのがわかる。注文を受けてから絞る、土日だけの一皿。

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「今シーズンの BEST モンブラン」

5 月 17 日、日本モンブラン協会の大坪直哉氏が婦人公論.jp の連載で、自由が丘のパティスリー パリ セヴェイユのモンブランを「今シーズンの BEST」と評した。栗ペーストの一本一本が軽く重なっている、と書いている。

「栗ペーストの一本一本が軽く重なってるのがよくわかります」「すごくシンプル」 — 大坪氏は、そう続けている。注文を受けてから絞る、土日だけの提供。電話完全予約制、予約受付は火曜の 10 時半から。

栗の細い線が、一本ずつ、重なる。それだけ。それだけのことが、ずっと続いている。

10 代でルノートル、30 歳前の渡仏、2003 年自由が丘

オーナーシェフは金子美明氏。10 代でルノートルに入った経歴を持つ。一度デザインの世界に転向して、30 歳手前で菓子界に戻ってきた人だ。ラデュレ、アルノ・ラエール — フランスの名店で修行を重ねた。

2003 年 6 月、自由が丘に独立。2013 年にはフランス・ベルサイユにも「オ・シャン・デュコック」を開店している。ルレ・デセールの日本人メンバー。世界の菓子界の中での位置を淡々と並べると、この店のモンブランがどの文脈に置かれているかが見えてくる。

料理通信のインタビューで、金子シェフはこんなことを話している。「時の流れとともに自分も成長していきたい」「いつも頑張らなくちゃ、と思っている」。56 歳時点での言葉だ。20 年以上、同じ街で同じ店をやってきた人の、ふっと出る一言。

軽さ、フレッシュ感、低甘度、日本食材 — フランスから持ち帰った同時代性の感覚を、自由が丘の店で形にし続けている。

一本一本、重ねる

モンブラン本体は、栗ペーストの「一本一本が軽く重なっている」造形が特徴だ。マロンクリームを面で塗るのではなく、線で重ねる。注文してから絞るので、線の角度も、密度も、その瞬間に決まる。

栗の香りが立ち上がって、一本ずつ重なった線が口の中でほどけていく — そういう一皿になる。素材が栗、それだけで成立する。大坪氏が「シンプル」と書いたのは、この造形と素材設計のことだ。

土日だけ。予約受付は火曜 10 時半から。職人が一つ一つ絞る、というペースに合わせた制度だ。

次の土曜、栗の線

5 月 17 日に書かれた評価。今シーズン、自由が丘 2 丁目の店で、栗の細い線が一本ずつ重なっている。次の土曜、この記事のことを思い出す瞬間がある。火曜の朝、10 時半。電話を握る人がいる。それだけのことが、街でずっと続いている。