本園は閉じても、改札横で和菓子は流れ続ける ― 自由が丘スイーツStationの11年半
緑が丘2-25-7の本園は2024年12月26日に幕を下ろした。けれど駅南口の改札を出てすぐ右、わずか16.92㎡の小さな店は、2014年12月から今も和菓子を回し続けている。今は喜楽庵、7月6日まで。
21年と11年半、二つの数字
駅南口の改札を出て、右にすぐ。エトモ自由が丘の1階に、ピンクとブラウンの小さなショーケースがある。間口の狭い、面積にして16.92㎡。坪数でいえば約5.15坪。広場の片隅ほどの大きさだ。
ここに「自由が丘スイーツStation」という看板が掛かっている。プロデュースは、自由が丘スイーツフォレスト。
本園の話を、先にしておきたい。緑が丘2-25-7、ラ・クール自由が丘の1階から3階。2003年11月にオープンした日本初のスイーツテーマパークは、約21年営業して2024年12月26日に営業終了した。一度2021年9月に閉じ、2022年7月にリニューアルし、それでも最後は閉園した。メルシークレープ、ル スフレ、ア ラ ミニュット ― あの三階建ての世界が、街から消えた。
その本園が閉じても、駅南口の16.92㎡は続いている。2014年12月17日にオープンしてから、11年半。本園の半分の年月を、改札の横で歩いてきた小さな分店だ。
銘店が、月ごとに入れ替わる
ここはふつうの和菓子屋でも洋菓子屋でもない。スイーツフォレストがプロデュースする期間限定の店舗が入れ替わりで入る、回転する装置だ。看板は固定、中身は毎月のように入れ替わる。
直近の三ヶ月を並べてみる。
6月3日(水)まで、船橋屋。1805年創業、元祖くず餅の老舗。 6月17日(水)まで、ちゃちゃちゃ本舗。岩手の茶屋が手掛けるお茶スイーツ。 そして現在、和菓子の喜楽庵。7月6日(月)までの限定出店。
文化文政の江戸老舗から、岩手の現代茶屋まで。「次に来た時は違うものがある」という運営方針を、街の人は口コミで2015年からずっと書き続けてきた。16.92㎡という小さな器が、銘店を月ごとに迎え入れている履歴がある。
今は、喜楽庵の和菓子
ショーケースに並んでいるのは、喜楽庵のいちご大福。そして、こしあん入りのみたらし団子。みたらしの中にこしあんが入る組み合わせだ。
期間は7月6日まで。営業時間は11時から20時。3月27日に閉店時刻が21時から20時へ変わり、営業終了が1時間早くなった。
店舗には公式の X アカウント(@nowSweetsForest)もある。
改札を出て、右に三歩
本園が21年。分店が11年半。本園が閉じて1年半が経つけれど、駅の小さな16.92㎡はまだ和菓子を回している。
船橋屋の次にちゃちゃちゃ本舗が来て、ちゃちゃちゃ本舗の次に喜楽庵が来た。改札を出てすぐ、ショーケースを覗く。今月の和菓子を、確かめに行く。